心理コラム
毎日LINEするのに、恋愛にはならない?「仲がいい」と「付き合いたい」の間にあるもの
夜になると、いつものようにLINEが来る。
今日あったことを話して、くだらないことで笑って、ときには悩みまで聞いてくれる。気づけば毎日のように連絡している。
これだけ仲がいいなら、
「もしかして、向こうも同じ気持ちなのかな」
と思うこともあるかもしれません。
でも、ここで少し難しいのが、「親しい」と「付き合いたい」は必ずしも同じではないことです。
一緒にいて楽しい。話しやすい。大切な人だと思っている。
そこまでは同じでも、その関係を恋愛として進めたいかどうかは別れることがあります。
毎日連絡する二人でも、見ている関係は違うことがある
たとえば、二人とも毎晩LINEをしているとします。
片方は、
「こんなに毎日話しているんだから、かなり特別な関係だと思う」
と感じている。
もう片方は、
「何でも話せる仲のいい友達」
だと思っている。
やっていることだけを見れば、二人は同じ関係の中にいるように見えます。でも、その時間にどんな意味を感じているかまでは同じとは限りません。
だから、
「毎日LINEしている」
という事実と、
「相手も付き合いたいと思っている」
という解釈はいったん分けて考える必要があります。
連絡が多いことは、二人が親しいことを示す一つの材料にはなります。ただ、それだけで関係の行き先まで決まるわけではありません。
「二人で会う」となると、なぜ話が変わる?
メッセージでは毎日話すのに、
「今度、二人でごはん行かない?」
と誘うと、
「最近ちょっと忙しくて」
と言われる。
一度なら、本当に予定が合わなかっただけかもしれません。ところが何度か誘っても予定が決まらず、別の日の提案もない。
そんなとき、
「LINEではあんなに話してくれるのに」
と混乱することがあります。
でも、LINEで話すことと、休日の時間を使って二人で会うことでは、相手にとっての負担や意味が違う場合があります。
逆に、その日は無理でも、
「土曜は難しいけど、来週の日曜なら空いてるよ」
と別の日を出してくれることもあります。
ここで重要なのは、「断られたから脈なし」「別の日を出したから脈あり」と答えを決めることではありません。
同じ『仲がいい』の中でも、二人がどこまで関係を広げようとしているかは違うことがある。
その違いを知る一つの場面になります。
自分だけが関係を進めているように感じたら
LINEを始めるのは、いつも自分。会おうと誘うのも自分。次の予定を考えるのも自分。
相手は誘えば楽しそうにしてくれるし、連絡すれば返事もくれる。
だから、
「嫌われてはいないはず」
と思う。
それ自体は間違っていないかもしれません。でも、ここで考えたいのは「嫌われているかどうか」だけではありません。
自分が何もしなかったとき、この関係はどう動くのか。
相手からも話したいことが出てくるのか。また会おうとするのか。自分について知ろうとするのか。
恋愛は、一人がどれだけ強く好きかだけで進むものではありません。
二人が同じ方向へ関係を動かしたいと思っているかという別の問題があります。
「こんなにしてくれたのに」と思うほど、聞くのが怖くなる
悩みを聞いてくれた。誕生日を覚えていてくれた。夜遅くまで話してくれた。
そんな出来事が増えるほど、
「これで何とも思われていなかったらどうしよう」
という気持ちも強くなることがあります。
そこで、それまでの出来事を一つずつ思い出して、
「あのとき優しかった」
「あの言い方は特別だった気がする」
と答えを探し続ける。
けれど、過去の行動をどれだけ集めても、相手が現在その関係をどう考えているかを完全には確認できません。
そして、相手がしてくれたことは、恋愛感情がなければ無意味になるわけでもありません。
友達として大切にしてくれていた。一緒に過ごした時間が本当に楽しかった。それでも、恋愛としては違う。
そういう組み合わせもあります。
これまでの親しさが本物だったことと、恋愛の答えが同じであることは別の話です。
告白は「正解を当ててからするもの」なの?
相手の気持ちが100%分かってから告白できれば、不安はかなり減るでしょう。
でも、告白する前に相手の答えを完全に知ることはできません。だからといって、何も考えずに気持ちをぶつけるしかないわけでもありません。
たとえば、
二人で過ごす時間をお互いに作ってきた。どちらからも連絡することがある。お互いについて知ろうとする会話が続いている。
そんな関係の中で、
「私は友達としてだけじゃなく、もっと近い関係になりたいと思ってる。どう思ってる?」
と聞くことはできます。
ここでの告白は、
「これだけの証拠があるから、あなたも私を好きなはず」
と確認するものではありません。
自分はこの関係をどうしたいのかを伝え、相手はどうしたいのかを聞く会話になります。
「好き」と伝えたあと、これまでの出来事を証拠にしない
勇気を出して気持ちを伝えたのに、
「友達としては好きだけど、付き合うことは考えていなかった」
と言われることもあります。
そんなとき、
「でも毎日LINEしてたじゃん」
「二人で何度も会ったよね」
「悩みだって聞いてくれたじゃん」
と言いたくなるかもしれません。
自分にとっては、それらが恋愛を期待する理由になっていたからです。
ただ、同じ出来事を相手も同じ意味で受け取っていたとは限りません。
相手の答えが自分の予想と違ったからといって、これまでの出来事が全部嘘だったことにもなりません。
親しかった時間と、これから付き合うかどうか。
その二つを分けられると、
「今まであれだけしてくれたのだから」
と相手の答えを説得する必要もなくなります。
知りたかったのは「脈あり」より、この関係をどうしたいか
好きな人ができると、
返信の速さ。LINEの回数。話していた時間。二人で会った回数。
そんなものから相手の気持ちを読みたくなります。
でも、本当に知りたいのは「脈ありの証拠が何個あるか」ではないはずです。
自分は、この人と友達のままでいたいのか。それとも恋愛として近づきたいのか。
そして相手は、この関係をこれからどうしたいと思っているのか。
仲がいいことは、その話をするきっかけにはなります。ただ、仲がいいという事実だけで、二人の答えまで同じになるわけではありません。
だから最後に必要になるのは、完璧なサインを見つけることではなく、
「私はもう少し近い関係になりたい。あなたはどう?」
と、自分の気持ちと相手の気持ちを別々に確かめることなのかもしれません。
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